今回のテーマは「喧嘩」についてです。
多くの方にとってあまり楽しくない話題だと思いますが、集団生活を送る上でよく起こるのが「喧嘩」です。
意見の食い違いやお互いの不満などがぶつかりあって、喧嘩が起きるわけですが多くの方は
喧嘩=良くないこと、避けるべき事と認識されているようです。
ですがその認識は間違いです。
喧嘩はお互いのエネルギーや不満を発散すること。
エネルギーや不満を発散できなくなれば、どんどんとエネルギーや不満は募っていき、やがて爆発してしまいます。
そして今回は特に多くご相談をいただく
「夫婦喧嘩」についてピックアップして語っていきたいと思います。
夫婦喧嘩はなぜ起こるのか?
まずは夫婦喧嘩が起こる原因を説明していきましょう。
夫婦は
お互いが「この人と一緒にいたい、暮らしたい。」と思えた相手と結婚して生じる関係です。
程度に差はあれど、互いが互いを認めた上で夫婦関係を結んだのに、それでも夫婦喧嘩は絶えません。
何故なら
一つは結婚する事で
「互いの本性が露わになるから」です。
結婚前というのはお互い気を使い、遠慮しているものです。
たとえ結婚を前提にお付き合いしているような深い関係でも夫婦という契りを結ぶ前は
「他人同士」なのです。
本人としてその自覚はなくても根底には「他人」であると無意識に感じているものです。
そして日本人の多くの方は仲間と認めた方や同族には厳しいものの、他人には優しく許容という特徴がございます。
それが良く現れるのは外国人への対応です。
日本人は丁寧すぎるぐらい、外国人には親切にして失礼のないように振舞います。
そこが外国人に「日本人の態度やサービスは素晴らしい!」と絶賛される理由なのですが、そのような意見を聞くたび当の日本人は
と、実際の日本人の態度に疑問を抱くものです。
それは身内とそれ以外の人に対して日本人の態度が違うから。
これは夫婦になる前(他人)と夫婦になった後でも全く同じです。
夫婦になったあとは「身内」とお互い認識し、それまでしてきた遠慮が無くなり、それまで猫を被っていた人も本性が露わになっていきます。
夫婦になる前もその人の本性を見抜けていたのであれば、そのギャップに驚くこともないのですが
その人の本性を見抜けずにいると、「騙された」「人が変わった。」などと感じるようになります。
そしてお互い遠慮がなくなり、良くも悪くも言いたいことをあれこれ言うようになるので
結婚前とのギャップも相まって大きな不満となり、夫婦喧嘩へと発展しやすいのです。
以心伝心がうまくできずに喧嘩になることも
本性が露わになったことでの喧嘩以外でも、以心伝心がうまくできずに喧嘩に発展することもあります。
以心伝心とは
言葉によらずに、互いの心から心に伝えること。言語では説明できない深遠・微妙な事柄を相手の心に伝えてわからせること。
ですが、日本人は本来「察する能力」「空気を読む能力」に優れております。
一つ屋根の下で暮らす時間の長くなる夫婦であれば、この以心伝心もうまくいきやすくなる
と多くの人は思いがちなのですが、実はそう単純なものではございません。
夫婦なんだからお互いのことをなんでも知っていて当たり前。
と、特に長い付き合いの夫婦ほどそう思ってしまうのですが、ただ長い時間一緒にいたからといっても実はお互いの半分も理解できていないという方は非常に多いです。
上記では
「夫婦関係になれば遠慮がなくなり、言いたいことを遠慮せず言えるようになる。」
とお伝えしましたがそれでもなんでもかんでも言えるわけではございません。
誰にだって人には言いたくないこと、言えないことはあるものです。
特に親しい知人や家族にほど言えない事も多くの方は持っております。
ですが、夫婦になるとそんな相手に伝えていない自分のことも
「夫婦なんだからそれぐらい察しているだろう。」
「言わなくてもわかってるんだろう?」
と無理な期待をしてしまいがちなのです。
ですが、お伝えしたように多くの夫婦はお互いの半分も理解していないもの・・・
ですのでお互いの勘違いからくる以心伝心の不一致が
「なんでそんなこともわからないんだ!!」
「なんでいちいちそんなことまでいわなくちゃいけないんだよ!!」
という不満へとなり、そこから夫婦喧嘩へと発展してしまうのです。
夫婦喧嘩はお互いの絆を深める最大のチャンスでもある。
夫婦喧嘩でお互いの絆が深まる!?
と驚かれたかもしれませんね。
ですがお伝えしたように
喧嘩はお互いのエネルギーや不満の発散として利用できる行為です。
良い夫婦喧嘩になれば、お互いのエネルギーや不満を全て発散できるだけでなくお互いのことがより理解しあえるのです。
わかりやすい夫婦喧嘩の例を紹介しましょう。
夫が家事・育児を全然しないことに不満なA子さんと
休日は仕事の疲れを癒すべく寝たり、ゲームをしたいのに、家事や育児を促されるのが不満なB男さんがいたとしましょう。
このようにお互いがお互いに不満を抱えていると、やがてそのうち我慢が限界に達して夫婦喧嘩に発展するケースが多いです。
そして夫婦喧嘩になった時A子さんは不満を垂れ流すだけでなく
なぜ家事や育児をして欲しいのかという理由を伝え
B男さんは家事や育児をやらないのではなく「出来ない」という理由を伝えることで、
互いの不満が発散できるだけでなく、お互いのことがより理解できるようになり、その対策を行うこともできるようになるのです。
お伝えしたように、以心伝心がうまくできていない夫婦は多いです。
よって「察して欲しい」と期待するのではなくきちんと「言わなくてはならない」のです。
お互いの気持ちをお互いが「言って」理解しあえると、仲直りも早くなるだけでなく、お二人の絆はより強まることになるのです。
重要なのでもう一度お伝えいたしましょう。
不満だけでなく、不満を感じている理由をきちんと説明しましょう。
できれば今後の対策やして欲しいことも腹を分かち合って話すべきです。
それが良い夫婦喧嘩の形となります。
夫婦喧嘩を避けてはいけません
そしてこれも重要なのでもう一度お伝えいたしましょう。
夫婦喧嘩を避けるのが一番の悪手です。
確かに喧嘩はかなりのエネルギーを要することです。
それに相手の放った言葉や態度(時には暴力も)により、体も心も大きなダメージを受けます。
ですので、消極的だったり内向的な方ほど喧嘩を避ける傾向にあります。
ですが、喧嘩を避けても抱えている不満が解消したり、現状が良くなったりすることはほとんどありません。
夫婦喧嘩を避けることは「悪い逃げ」である場合がほとんどですので、相手が切り出さないのであれば
あなたの方で問題提示をする形で、不満を相手に吐き出していきましょう。
まとめ
夫婦喧嘩は神があなた達に与えた乗り越えるべき魂の試練である場合もございます。
良い夫婦喧嘩ができればあなた達の絆や結束は強まり、良い未来へと向かっていきます。
そしてお互いの魂もより上昇され、お互い人間的にも大きく成長できるのです。
しかし、良くない夫婦喧嘩になれば・・まっているのは離婚や家庭内別居などです。
ですが、本記事をご覧になっていただいたあなたであれば良い夫婦喧嘩ができるはずですのでぜひ頑張ってみてください。
また、夫婦喧嘩に限らず、結婚生活や夫婦関係にお悩みの方は遠慮なく詳しい状況を添えてご相談をください。
きっとお役に立てると思います。